悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
「消滅だって?ふざけるな。俺達にはまだやらなければならないことがある」
そう言って、あたしを真っ直ぐに指差した。
「あの女を殺して、屈辱に歪むアイツの表情を見るんだよ!!」
ヘンリーの言葉に、ルカが舌打ちをする。
ヘンリーが立ち上がる。
「動くな‼」
シキがヘンリーの動きを封じた。
「そこから一歩も動くな‼」
「強がりなことを言っているが、声が震えているぞ?」
ヘンリーがフンと鼻で笑う。
「消滅なんてさせるか!!その前に、みんなまとめて俺が……」
「ヘンリー!!」
あたしは、気がついたらルカの体から立ち上がり、大声をあげていた。
みなぎる力。
ネックレスも指輪も、熱を持っている。
「もう攻撃なんてさせない!!みんなを傷つけて、絶対に、許さない!!」
力を入れて言うと、ネックレスと指輪が光を放った。
その光が、ルカ、フランさん、ヘイリに飛んでいく。
3人を見ていると、光に包まれた瞬間、みるみるうちに力が戻ってきているようだ。