悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
また指輪が光り出し、ある場所に向かって一筋の光が伸びていた。
その場所とは……。
「地下牢……?」
ルカが眉をひそめる。
光りが伸びていたのは、地下牢へと続く、薄気味悪いドアだった。
フランさんはすぐにそのドアに駆けより、この前のようにドアを開けた。
やっぱり、その先は薄暗く気分の悪くなる場所。
真っ暗で視界も悪く、肌寒い。
壁の両側に頼りなく揺らめく小さな松明。
あたしはルカの側にピッタリくっ付いて階段を下りた。
“……助けて“
微かに聞こえた声。
そう言えば……。
あの時も……。
「サラ、どうした?」
階段の途中で急に立ち止まったあたしを、ルカが不思議そうに見る。
「今の声……」
「声?」
松明に揺れる、ルカの顔。