悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~


「昨日ルカが迎えに来るって言うから、あの車で来るかと思って親に説明を色々考えてたのに」


歩きながらルカに言うと、ルカは歩くのがとても面倒くさいというように眉間にシワを寄せていた。


さっきお母さんに見せた眩しい王子の笑顔とは正反対。


「貴様が言ったのであろう。近所が驚くからと」


「言ったけど、まさかルカが歩いてわざわざ来るなんて」


「うるさいシキを黙らせて来てやったんだから感謝しろよ」


ルカがあたしを見下ろし口角を上げる。


太陽からの日差しが更にルカの頬笑みを輝かせ、あたしもお母さんにみたいにオーバーヒートしそうだった。


「おまえを追って人間界まで来たんだ。歩くのは死ぬほど嫌いだけど」


ルカは言葉を区切ると、あたしを見下ろしてまた表情を緩める。


「ちゃんと周りに理解してもらえるよう努力してみる」


……ルカ。


「特に、おまえの両親な」




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