悪魔なキミと愛契約~守るべきもの~
チヅルさんのお墓の前で、あたしは腰が抜けて地面に尻もちをついてしまった。
膝が震えてる。
「この屋敷なに~!?いつの間にこんなのが出来たの!?なんかの記念館とか?あれ?タスクくんどうしたの?そこに何かあるの?」
庵可くんの後ろから、もうひとりの声まで聞こえて、あたしは更に目を丸めてしまう。
「サラ!?」
庵可くんの背後からひょっこり顔を出したのは、なんと梓だ。
梓まで、どうしてここに……。
「え、なに?サラもここを見つけて山登ってきたの?」
不思議そうな顔をして梓が近づいてきて、尻もちをついてるあたしに手を伸ばしてくる。
だけど、あたしは驚きすぎて、地面についた手を持ち上げることができない。