溶ける温度 - Rebirth -

詳しく聞いてみると、お休みをもらっていた一昨日の金曜日。
一日お休みをもらっていた私は知らなかったけれど、大志さんはその日お店を訪れていたらしい。
金曜日と言えば、大志さんがハンターだと知ったあの日から二日後である。本当にアヴァンシィに通うことにしたんだ…。

大志さんは何杯かアルコールを頼んでゆっくり時間を過ごしていたらしいけれど、私が出勤してこないことに気付いたらしく、少し落胆したようだったという。


「…お客さんとして来店されてたんだ」

「ああ。それから明季はこないのか、とか明季はどんな子なの、とかいろいろ聞かれてな」

「ご飯に行ってきたことも聞いてたってこと?」

「……想像通りの子で、本気で気に入ったんだとよ」

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