溶ける温度 - Rebirth -
満さんと出会ったのは、高校のころの友人が人数合わせで誘ってくれたおよそ半年前のコンパだった。
その日のコンパは他の男性陣が美人ぞろいの女性陣にがっついて、お持ち帰りしたい感満載なのがありありとわかった。
そんな中私はいまいち乗り気になれなくて、終始傍観者の立場を崩さないでいると。
一人、目に留まる人がいた。
その彼だけは他の男性陣のような気配をおくびも出さない紳士で落ち着いた態度を保っていて。かといって、それなりに男らしく大胆で話がうまい。
いわゆる、女たちが放っておかないだろう、理想を描いたような「イイ男」だった。