溶ける温度 - Rebirth -

って。え?辻、って。…それって、大志さんと…


「妹だよ」


美麗さんの隣に腰を掛けていた大志さんが、穏やかな笑みを浮かべて補足してくれた。
どうりで。言われて見れた美形な顔の造形は、お互い似ている気がする。なんといってもこのビー玉の瞳は、兄妹の共通項か。


「あなた。明季さん?ところで真様とはどういう関係なの?」

「はい?」

「このお店で真様が女性と親しくされているなんて聞いておりませんでしたの。もしやあなた…」


ビー玉がキッと音を立てて私を睨む。


「らいばるというものなのですか!?」

「ら、ライバル!?」

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