溶ける温度 - Rebirth -
「ハローワークに通ってることがばれちゃってさ。ちょうどお店を手伝ってくれる正社員を募集してたんだって」
「正社員を募集、って。アヴァンシィはマスター一人の独断経営でしょ?それって実質、二人体制で一緒に店を運営していこうって言われたのと同じじゃないの」
「…まあ、そういうことだけど」
「えー!従業員どころか、一経営者じゃない!」
だって真さんの言葉に否定なんてできなかったんだもの。
美弥に伝えようと思っても真さんとの関係を伝えていない美弥に一から説明するのもはばかられ、黙っておいた。