隣の悪魔はご機嫌ナナメ
「ーーやっととまったな」
ニコッと意地悪そうに笑う青久。
ーーーーーーずるい。
こんなにもあたしをドキドキさせるのは。
悲しい思いをして泣いたりするのは。
これまでもこれからも、きっと青久しかいない。
青久はどうなんだろう。
青久は気づいてるのかな。
確信犯だとしたら、あたしは狼にまんまと捕まってしまった赤ずきんみたい。
「はる、行くぞ」
「ーーうん」
あたしはこんなにも青久が好きなんだよーー。