隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「ーーやっととまったな」



ニコッと意地悪そうに笑う青久。



ーーーーーーずるい。



こんなにもあたしをドキドキさせるのは。
悲しい思いをして泣いたりするのは。



これまでもこれからも、きっと青久しかいない。



青久はどうなんだろう。
青久は気づいてるのかな。



確信犯だとしたら、あたしは狼にまんまと捕まってしまった赤ずきんみたい。



「はる、行くぞ」



「ーーうん」



あたしはこんなにも青久が好きなんだよーー。





< 122 / 302 >

この作品をシェア

pagetop