隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「お客様、お決まりですか?」



悩んでいたあたしに、声をかけてきてくれたのはここのお店の店員さんらしい女の人。



ふわふわとしたやわらかい雰囲気の、長い髪を
ひとつに束ねてシュシュでまとめた、可愛い感じ。



「えっと、実はまだ悩んでて……」



「どんな感じの物をお探しですか?ーーあ」



店員さんはあたしが持っていたキーホルダーに気づいたのか、ちょっと待っててくださいとお店の中に消えて、すぐに戻ってた。



その手にはーー……。



「こちらはどうですか?」



「それは、」



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