隣の悪魔はご機嫌ナナメ
うえーっと嫌そうな顔をする真里。
でもそれが本心じゃないことは、ちゃんとわかってる。
あたしはほんとにいい友達を持ったって思うよ。
ーーーあれ?
ふたりで騒いでいたら、教室の窓側のはしっこの一番前。
ひとりで机に座るひとりの生徒が目に入った。
ショートボブの、女の子。
「……あんな子、いたっけ」
3年生のクラス替えをして3ヶ月経ったのに、こんなこと言うなんて申し訳ないんだけど。
あたしはまったくあの子の存在に気づいてなかった。