隣の悪魔はご機嫌ナナメ



久しぶりに言われたなあ。
元風紀委員長なんて。懐かしい響き。


月本さん、知っててくれたんだ。



そんなことを考えていたら、あたしの前に月本さんが歩いてきて、白い手をあたしにゆっくり差し出した。



「……えっ、と?」



「わたし、ずっと友達になりたいと思ってたの」


「えっ……?!」



「よかったら、これから仲良くしてくれないかな?」



嫌みのない、それが本心じゃなかったら何なんだと問いたくなるほど、自然な言い方。



< 143 / 302 >

この作品をシェア

pagetop