隣の悪魔はご機嫌ナナメ
久しぶりに言われたなあ。
元風紀委員長なんて。懐かしい響き。
月本さん、知っててくれたんだ。
そんなことを考えていたら、あたしの前に月本さんが歩いてきて、白い手をあたしにゆっくり差し出した。
「……えっ、と?」
「わたし、ずっと友達になりたいと思ってたの」
「えっ……?!」
「よかったら、これから仲良くしてくれないかな?」
嫌みのない、それが本心じゃなかったら何なんだと問いたくなるほど、自然な言い方。