隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「逢沢さん」



校舎に入ってから名前を呼ばれて振り向くと、髪の長い、綺麗な女の子ふたりがあたしを見ていた。



いや、見ていたっていうより睨んでいたっていうほうが正しいかも。



「な、なんですか?」



すごい睨まれてる。
だからかな、思わず敬語でしゃべるあたし。



「ねえ、これどういうこと?」



ズイッと顔の前に出された紙を見て、あたしは目を見開いた。



ーーーえ?



《浮気発覚!お相手は2-Cの黒田薫》



そう書かれていて、横にはご丁寧に写真が貼られていた。



< 151 / 302 >

この作品をシェア

pagetop