隣の悪魔はご機嫌ナナメ
「……調べたのか」
「その辺の人に調べさせたのよ。なんせ青久が学校に行ってる間も家にいない間も暇だったから。暇つぶしよ」
俺から離れて、音は再び服を眺めだした。
「だからって他にやることあるだろ」
「ーーーないわ」
「え?」
「青久はわたしが、あなたに執着しないんだと思ってる。それがそもそもの間違い」
出会ったときから、冷静で何にも関心を抱かない、女の子だなと思ってた。
だから音が俺をそばにおいておくことに、少し違和感を抱いていた。