隣の悪魔はご機嫌ナナメ
青久との日々は、あんな風に言われてもあたしの宝物だった。
利用されてるだけだったとしても、それでも。
都合のいい女でもよかったんだ。
青久のそばにいたかったの。
それだけが、願いだったのにーーー……。
青い空が、滲んでいく。
今、青久はどこにいるんだろう。
音さんと幸せに過ごしているのかな。
音さんに笑いかけて、音さんを抱きしめて。
音さんに好きだと囁いているのかな。
どうしてあたしじゃだめだったの。
大きな病院の跡取りじゃないから?
ただの幼なじみだったからかな。