隣の悪魔はご機嫌ナナメ



だとしたらすごく悔しいよ。
あたしだって青久のそばにいたかったのに。



ーーーなんて、真実がどうだったかなんてもうわからないんだけど。



「……なあ、大丈夫?」



ずっと窓の外を見ていたあたしにひっそりと声をかける人が、ひとり。



振り返ると、茶髪にゆるいパーマの綺麗な顔した男の子があたしを見ていた。



頬杖をついて。



「……えっ、と?」



誰だっけ、この人。
見たことがないんだけど。



「俺は棚部 悠(たなべ ゆう)。同じクラスになるの、初めてだよな?」




< 244 / 302 >

この作品をシェア

pagetop