隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「そもそもそれが間違いなの。わかる?」



音の言葉に首を横に振る。



何が間違い?俺には理解ができない。



「わたしだって泣くし怒る。普通の人間なのよ」



「そんなの、わかってる」



あまりに冷たいやつだとは思ったことがあるけど、人間じゃないなんて思ったことはないし。



「いいえ。あなたはわかってない」



「……何でだよ」



「なんでも。わかったフリをしてるだけ。面倒だからね」



「そんなこと……」



「はじめから深く関わる気なんてなかったんでしょう」



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