隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「何かって、なに」



「それは…………」



言ってはみたものの、何も浮かんでない。
そう簡単には出てきてなんかくれない。



「解決策があるんなら、今俺がこんなに悩んだりしてない」



はあ、とため息をついて目の前の椅子に深く腰掛ける青久。



そのまま頬杖をついて窓の外を見つめた。



「俺だって、一緒にいたいよはる」



「青久」



「小さいころから、好きだったんだから」




ドキンと心臓が跳ねる。
青久の言葉に、頬が熱を帯びていく。



< 276 / 302 >

この作品をシェア

pagetop