隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「あたしだって、大好きだよ」



ずっとずっと、離ればなれになっていても何年経っても変わらない。



あたしは青久のことが好きだ。
好きになって本当によかった。



「……音は、そんな感じではないんだ」



窓の外を見たまま、青久は独り言のようにつぶやいた。



「え?」



「好きとかじゃなくて、ビジネスだってちゃんとわかってる」



「そんな……」



「音は俺に、まるっきり興味がないから」



あたしにはそんな風に見えなかったけどな。





< 277 / 302 >

この作品をシェア

pagetop