隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「わたしに青久は合わないみたい。あなたにあげるわ」



「え……でも青久と話は……」



「したわよ」



カップを置いた音さんが、ゆっくりとあたしを見た。



「したうえでそう言ってるの」



どんな話をしたのかなんてわからないし、2人の間になにがあったかもわからないけど。



「あの……あたし青久のこと……」



「両思いなんでしょう。知ってるわよ」



普通は自分の一番近くにいる人に大切な人がいたら、取り乱したりすると思う。



< 289 / 302 >

この作品をシェア

pagetop