隣の悪魔はご機嫌ナナメ



青久side



「父さん、話があるんだ」



いつもは来ることのない、父さんの病院に赴いた俺は、休憩室にいた父さんのもとを訪れた。



「……珍しいな。どうした青久」



少しだけ驚いた様子の父さんも、なんだか嬉しそうだった。



そういえば最近、家に帰ってないなあ。
音の家にいたからな、ずっと。



「俺が音のもとを離れるって言ったら……どうする?」



前置きもなにもなくそう切り出すと、怒るわけでもなく、父さんは笑った。


え…………。





< 293 / 302 >

この作品をシェア

pagetop