隣の悪魔はご機嫌ナナメ



「逢沢先輩、そろそろ授業始まりますよ」



「えっ?」



黒田くんの声にハッとして腕時計を見ると
あと数分で授業が始まってしまう時間。



え、や、やばい!



「急がなきゃ。じゃあ黒田くんまたね」



「はい」



黒田くんにばいばいを言って、
あたしは青久と一緒に教室に急ぐ。



「アイツ、なんか気に入らないな」



「アイツなんて呼ばないの!」



「……ムカつく」




青久のそんなつぶやきは聞こえないフリをして。


< 40 / 302 >

この作品をシェア

pagetop