明日の君は笑う
うん,結構可愛い。
俺がニカッと笑うと。
「…っ,別に!」
ばっと手を振り払われた。
そして,加賀っちはスクバをガサガサと荒らして。
「そ,そのままじゃ風邪引くから,これ!」
「え?」
「じゃっ」
強引に手渡して走り去ってゆく加賀っち。
手渡されたのは,タオル。
薄ピンクの女の子らしい感じの。
「おいおいおい~,進さんよ~」
ぼーっとタオルを見ていると,涼が肩を組んできた。
「今の不意打ちはダメだって~」
「そうだよ,進ちゃん!いきなりだとびっくりしちゃうでしょ?!」
「もう少し喋ってからのほうがよかったんじゃないか?」