明日の君は笑う


「ほら,そうやって。別に私はうるさくなんかしていないし,むしろこの労力を返して欲しいくらいよ」


「屁理屈ばっかり言ってんじゃないわよ!」


「屁理屈?とんでもない。ただ,佐々木君たちの人の良さをわかっていないくせにこんなことする貴方たちに腹を立ててるの」


「…っ,そんな事言うんだったら,私たちが理事長に言って退学させてやる!」


一人がそういった瞬間,私は我に返った。


そう。


この子達が何を言おうと,何をしようと,私は此処を離れる。


離れなければいけない。


「…その必要はないわ。もうすぐ私は此処を離れてロンドンに行く。貴方たちに二度と会うことはないわ。佐々木君たちにも。だから退学にする必要はないわ」


「!!」


「本当はあと1週間くらいあったんだけど,もう少し早めるわ。それでいい?」


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