明日の君は笑う
≪早く問題解いて≫
さらさらと佐々木君の字の下に書く。
すると,佐々木君はブーッと頬を膨らませた。
だからあんたは女子か。
だけどしぶしぶながら問題を解き始めた。
「ふう」
私は授業に戻ってノートをとる。
疲れた。
1時間中ずっと教えてたら,多分私が先にダウンする。
「加賀さん」
「…あ,はい」
机にしばらく突っ伏していると,先生に声をかけられた。
「どう?佐々木君」
「…どうもこうもないですよ」
「そうよねー…」
「はい」
「加賀さんは夏休みに補習あるの知ってる?」