明日の君は笑う


「(もうやだ…)」


私はどんどん貪欲になっていってしまっている。


「奈々,こっち向いて」


進に呼ばれて顔を上げると,進は私の顔を両手で挟んだ。


「鈍感」


「へ?」


「馬鹿馬鹿ばーか」


「ちょっ,何?!」


「好きだからだよ」




今のは幻聴だったのか。


いや,多分幻聴だ。


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