明日の君は笑う
「貴方たち,さっきから呼んでるのに無視とはいい度胸ね」
あーあ,ほら怒られた。
しょうがないなー。
「まー,いーじゃないっすかセンセー」
俺が口を挟むと,今まで加賀ちゃんと進ちゃんに向けられていた目が,俺に向いた。
おー,こえー。
「…神田君は黙ってなさい」
ガツンと俺にも睨みを利かすセンセー。
や,俺に当たんのはどうかとおもうよー?
「でもさーちょっと聞いてなかっただけじゃんー。無視するような人じゃないっしょ?加賀ちゃんはー」
実際,今まで加賀ちゃんが授業で不真面目な態度をとったことはない。
だから成績優秀なんだろうけど。
「まあ,そうだけど…」