明日の君は笑う
やっぱりプールは安全だし,気持ちいい。
水中のほうがキラキラと輝いていてずっといい。
しばらく底の方で水面を見ていると,バシャンと言う音と一緒に水面が揺れた。
「(涼…?)」
涼がすごい形相で入ってきた。
私の顔を見るなり,目を見開いて,次の瞬間ボコッと空気を吐き出した。
「(あーあ,やっちゃった)」
水面に上がっていった涼に続いて,私も水面に上がる。
涼はゲホゲホとむせ返っていた。
「水中で空気吐くとか,馬鹿なんじゃないの?」
「お前…っ,何,で当たり前のように水中にとどまってんだよ!」
「いいじゃない。綺麗だったから」
「2分も顔出さないから焦ったじゃねぇか!」
「何よ2分くらいで。私最大5分持つわよ」