明日の君は笑う
純粋っ子二人は目をキラキラさせた。
こどもっぽい。
幼稚園児が此処にいる。
「ねー,俺と競争しよーよ!」
幼稚園児の雰囲気のまま,双葉は私の腕を掴んだ。
「…ちょっと休んだらね」
ザバッとプールサイドに上がって,ベンチの方へ行こうとすると。
「ぇっ」
ぐらりと視界が歪み,視界には大空。
「ガンッ」
「加賀ちゃん?!」
「奈々穂!!」
次々と視界に入る顔で,滑ったんだと理解する。
だんだんとみんなの声が遠ざかっていく。
「…,……!!」
視界に入った女子の笑みを見て思った。
はあ,うかつだった。