明日の君は笑う
あんなぶりっ子とか,素じゃない子とかはあんまり好きじゃない。
むしろ嫌い。
でも,人は傷つけちゃいけないって母さんにずっと言われてきてるから,暴言は吐きたくない。
「それよか,見なよーあれ」
「ん?」
「涼ちゃんのこと見てる女の子たちの目ー」
双葉の指差すほうを見ると,女の子の塊が。
「見事に目がハートだねー」
「すごいね」
「まあ,あんなフェロモン製造機みたいな奴だから分かるけどさー」
「フェロモン製造機って…」
確かに涼は色気が凄い。
俺らみたいな子供っぽさじゃなくて,大人って感じ。
水から上がると,なんていうんだろ。