明日の君は笑う
「それでもまだとぼけるつもりか?あ?」
鋭く睨むと女はじりじりと後ろに下がってゆく。
「おい,聞いて…「進~,それよか先に奈々穂でしょ~?」」
俺をなだめるように肩を掴んだのは,涼だった。
「涼…」
「そこの女の子たち~」
涼は俺を後ろに下げて女の子に近づき。
「これ以上奈々穂に何かしてみろ。女子であろうがなんだろうが,容赦なく」
ギギギ…とフェンスが唸りをあげる。
「こうなるよ~?」
「ひ…っ」
「覚えとけよ,馬鹿女共が」
涼は静かにフェンスから手を離す。