明日の君は笑う
そして放課後。
「どうしたのさ~その顔」
「なんか,完全に発散したわけじゃないからイライラする」
「だからって爽やか純情男子がそんな仏頂面しないの~」
「そうだよー!いつもみたいにニコニコしないと加賀ちゃんに嫌われちゃうよー?」
「そう,だよなー」
進はやっぱり言葉だけにしたらしく,外傷は特に見当たらなかった。
後から帰ってきた女子も俺らをちらちら見ながら,怖がるようにして自分の席に座っていっていた。
「なんか,あの女達に言われたの~?」
俺がそう聞くと,進はガンッと頭を机につけた。
「まあ,いろいろと」
「いろいろー?気になるー」
双葉も身を乗り出して進に聞いた。