好きになったのがたまたま幼なじみだっただけ


「約束っつーか、予約?」




コウちゃんは再びハンドルを握り、アクセルを踏んだ。




「俺も、ずっとミサキが好きだった。けどミサキはあのときの約束何か忘れてるって勘違いして、ミサキを忘れるために年上の彼女作った」




「ん…」




「でも、忘れられなくて。好きなんだ、ミサキのこと。俺と、結婚を前提に付き合って欲しい」




夢をみているみたい。
何て幸せなんだ私は。




「わ、私何かでいいの?」




「ミサキがいいの。ミサキじゃなきゃ、俺が嫌なの」




「えと、よろしくお願いします」




「じゃ、今日はこのまま俺の部屋直行な?あー、心配すんな。女子高生をすぐ食うようなことしないから」




「…うん」




年上好きだった幼なじみは、私を守ってくれる年上彼氏になりました。




コウちゃんの部屋に入ると私は抱きしめられた。

コウちゃんの腰に腕をまわした。




「私…幸せ。夢みたいだよ、コウちゃんが私の彼氏だなんて」




「これから旦那になるかもしれないのに夢みたいだなんて。まだまだ子どもだな」




「ば、バカにしないでよ!私はもう16歳だから結婚できるんだよ?」




「あー、ゴメンゴメン。でも、もうちょい待とうな?俺、ちゃんとミサキのこと幸せにしたいから。だから準備させて?ミサキも準備しといて?」




「…うんっ」


< 20 / 43 >

この作品をシェア

pagetop