好きになったのがたまたま幼なじみだっただけ
「約束っつーか、予約?」
コウちゃんは再びハンドルを握り、アクセルを踏んだ。
「俺も、ずっとミサキが好きだった。けどミサキはあのときの約束何か忘れてるって勘違いして、ミサキを忘れるために年上の彼女作った」
「ん…」
「でも、忘れられなくて。好きなんだ、ミサキのこと。俺と、結婚を前提に付き合って欲しい」
夢をみているみたい。
何て幸せなんだ私は。
「わ、私何かでいいの?」
「ミサキがいいの。ミサキじゃなきゃ、俺が嫌なの」
「えと、よろしくお願いします」
「じゃ、今日はこのまま俺の部屋直行な?あー、心配すんな。女子高生をすぐ食うようなことしないから」
「…うん」
年上好きだった幼なじみは、私を守ってくれる年上彼氏になりました。
コウちゃんの部屋に入ると私は抱きしめられた。
コウちゃんの腰に腕をまわした。
「私…幸せ。夢みたいだよ、コウちゃんが私の彼氏だなんて」
「これから旦那になるかもしれないのに夢みたいだなんて。まだまだ子どもだな」
「ば、バカにしないでよ!私はもう16歳だから結婚できるんだよ?」
「あー、ゴメンゴメン。でも、もうちょい待とうな?俺、ちゃんとミサキのこと幸せにしたいから。だから準備させて?ミサキも準備しといて?」
「…うんっ」