好きになったのがたまたま幼なじみだっただけ
ピリリリッピリリリツピリリリッピリリリッ...
聞きなれた目覚まし時計の音に起こされる。
無理矢理目をこじ開けられたかのような気分になった。
…激しく不快。
どうやら幼い頃の夢をみていたようだ。
このときはあたしが6歳でサツキが4歳だっけ。
女の子みたいな名前を周りの男の子にいじられて、毎日のように泣いてたんだよね。
その度にあたしはサツキを庇いに行って…。
毎日。本当に毎日。冗談抜きに毎日、こんなことがあったから当時のあたしはサツキにもいじめっ子にも呆れてた。
なんで毎日いじめるのか。
なんで毎日いじめられるのか。
毎日こんなことがあるからあたしがサツキを守るのが使命だと思うようになった。
でも、今はサツキは中学生であたしは高校生。
いじめはもうないし学年が違うあたしたちに接点はもうない。
強いて言うなら、、、“幼なじみ”ってことかな。
幼なじみって接点て言えるかな。
もう、サツキに関わることができなくなってしまうんだね、こんなに好きなのに。