ばいばい、先生。【短】
「あ・・・はい・・」
その日の私は、まったくゲームに集中できなかったことを今でも覚えてる。
これが一目惚れ・・・
これが運命・・・
私は勝手にそう思い込んだ。
それからというもの、私は先生がいるあの高校に入学するために、バスケも勉強も必死で頑張った。
たった一度しか会えなかったあの人に会うために。
きっと私が入学したら気付いてもらえる。
そう信じて。
そして私は、念願だった穂波先生のいる高校へ入学した。
もちろん、選んだ部活動は、バスケ部。
見学しにいったとき、私は真っ先に先生を探した。
「なにキョロキョロしてんの??」
一緒に見に行った友達に不思議がられながらも、先生を探す。
すると、資料のようなものを見ながら、教官室から出てくる先生を発見した。