ばいばい、先生。【短】
入部して、一年が過ぎようとしていた。
先生はとっても熱心に指導をしてくれる。
一度はプロも目指したという、先生。
教え方も他の先生より群を抜いていた。
バスケも大好きな私は、日に日にうまくなっていっていることを実感した。
一年前よりも・・・・
私はあなたと心の距離が近づけましたか・・・???
あの時、すごく遠かった先生がウソだったように・・・
廊下で私を見つけると「お~きのっ!」と言って私に声を掛けてくれた。
学校の中で・・・ううん、この市内だけでもとっても有名でモテモテの先生に、声を掛けてもらえる優越感にいつも浸っていた。
「真奈美はいいなぁ。こーだいにあんな風に話しかけてもらえて」
穂波先生が好きだという、私の友達はいつもそんなことを言う。
こーだいって呼び捨てにしないで。
私の方が何倍も好きなんだから。
と心の中で思う。