ばいばい、先生。【短】





「そうそう。やっと担任になれたよ~。超嬉しい」




先生はとっても嬉しそうな顔をした。





「いいな~。私も先生が担任が良かったな」





「お、嬉しいこと言ってくれるじゃんか。ほら、飴玉やるよ。他の部員には内緒な?」





そう言って先生は、私にいちごミルク味の飴玉を渡した。




キュン・・・・


キュン・・・・・・・




“他の部員には内緒な?”


いたずらっこのような表情と、優しい声が、頭の中でこだまする。




先生・・・・好きです。




今にもそう言ってしまいそうだった。




「そうだ・・・私、友達からこんなものを預かったんだけど・・」



私は友達から預かっていたメールアドレスを先生に渡した。





友達思いなフリ。


そして先生なんて好きじゃない、フリ。







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