齧り付いて、内出血

「おーいー?」

「頼ちゃん?」

『えっ!ああ!』

「おっかしいの、頼が慌てる。」


薄茶の目は私を見て珍しくおかしそうに笑ってる。


『私だってそういうときくらいある。』

「ふーん。で、行くの行かないの。」

『…仕事ないの?』

「明日日曜日、休み。」


行きたい、すごく。

一緒にいてどきどきする男の人と、初めての外出――私がすっとばしてしまった階段のうちの何段か。


「あんま考えんなよ。行くって言えば良いじゃん。ただ飯食わせてやるって言ってるんだから。」

『行く。』

「ん、良い子。」


囁きながら、私をベッドに引きずり込む。

覆いかぶさるようにキスをして、あっという間に体が反転して組み敷かれてしまった。

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