齧り付いて、内出血
大学2年の私と違って大人な久世はとても忙しいから、この部屋に来るのもほとんどが夜中。
と言っても、私たちは付き合ってるわけじゃないから何か他に理由があるのかもしれないし、それを問いただす権利もつもりもない。
「頼(ヨリ)、おいで。」
戻ってきた久世は我が物顔でソファに深く座り込んで、両手を広げた。
ここ、一応私の部屋なのに。
『い・や。』
「ちょっとは俺の言うこと聞けば。」
『だってまた変態的発作が起きかねない。』
「発作起きても良いから、来い。この部屋寒い。」
冬真っ盛りだというのに暖房は入れてない。
マンションだから致命的に寒くなりすぎることはないけど、それにしてもやっぱり寒い。
しびれを切らした彼にぐいと腕を引っ張られて、なすすべもなく胸に飛び込んでしまった。