雨が降ったら恋の予感



「俺の事、本当に、分からないのか?」


私は何か大切なものを失った気がする…

だけど、それを取り戻すのが怖い…

とてつもなく、怖い!


「なぁ、俺の事もっと恨んでくれよっ?もっともっと恨んでくれよ!お願いだから、恨み終わるまでは、俺の事、覚えておいてくれよ!」


何で、この人は、恨んで欲しいと頼むのだろうか?

この人は、私に恨まれる事より、私に忘れられる事の方が悲しいのだろうか?


私の目から、一粒の涙が零れ落ちた…

それは、悲しみからなのか、悔しさからなのか…

私には、分からない…

だけど、

とても、悲しくなった
< 29 / 47 >

この作品をシェア

pagetop