リミットボイス
ちなみに自分の声の色は見えない。この能力は生まれつきだ。お母さんは鮮やかな赤、お父さんは薄い黄色だった。
私が見えるのは人間の声のみ。蝉や猫などといった動物や昆虫の鳴き声は見えない。もちろん植物も。
気持ち悪いと思った事はないが、たまにヒヤリとする声の色を持つ人には何回か会った事がある。たいてい、真っ黒である。
「おはよう、詩歌」
友達の麻友(まゆ)が私の席に来た。麻友の声は鮮やかな黄色だ。私はにっこり笑った。
「...なんか詩歌っていつも幸せそうだよね」
突然麻友がそんな事を言った。なんだそれ。私は首をかしげた。
私が見えるのは人間の声のみ。蝉や猫などといった動物や昆虫の鳴き声は見えない。もちろん植物も。
気持ち悪いと思った事はないが、たまにヒヤリとする声の色を持つ人には何回か会った事がある。たいてい、真っ黒である。
「おはよう、詩歌」
友達の麻友(まゆ)が私の席に来た。麻友の声は鮮やかな黄色だ。私はにっこり笑った。
「...なんか詩歌っていつも幸せそうだよね」
突然麻友がそんな事を言った。なんだそれ。私は首をかしげた。