人魚姫の歌
「もぉ〜〜〜〜ぜんっぜん分かんな〜〜〜〜い!!!」
私はいつもなら、簡単に解ける宿題に苦戦していた。
何もかも遥馬のせいだ!!
――グラッ
ばさっ
「うわっ!」
机の上に落ちてきたのは
なんだ、本が棚から落ちただけか………。
「……ん?」
今、落ちてきた本の中に一つだけ、絵本がまじっていた。
題名は『にんぎょひめ』と、書いてあった。
「これ……私が小さい頃、よく読んでいた………?」
裏面に何か書いてある?
これって………
ことかわみあ
私の名前!!
「ウソみたいっなっつかし〜〜〜〜!よく読んだな、『にんぎょひめ』!!」