苦恋症候群
「……み、きく……っ」
「森下さん、今すごいエロい顔してる」
キスの合間につぶやいて、三木くんが目を細める。
そう言うきみの顔の方がよっぽどエロいと思いますが!! なんだそのあふれ出る色気は!!
心の中で思っても、口に出すことなんてできずに。ただ私は、そのくちびるに翻弄されるだけ。
そうして私がキスに気を取られて抵抗しなくなった頃、ようやく彼がくちびるを離した。
いまだ至近距離で私を見下ろし、無防備なふとももを撫でながら彼が笑う。
「……その気になってきた?」
そのささやきで、もともと熱くなっていた頬にさらに熱が集まった。
無意識に浮かんでいた涙でにじむ視界のまま、それでも私は、目の前の人物を睨みつける。
「ッならない……!」
「ふぅん。そう」
三木くんがあっさりとつぶやき、また私の身体に這わせた手の動きを再開させた。
内もも、膝裏、腰。彼のちょっとごつごつしてる綺麗な手が皮膚をなぞるたび、びくびく身体が反応する。
時折わざと下着に指を引っかけるような動きをされて、心臓がはねた。
くそう、完全におちょくられてる……!
この猫かぶり、変態、無慈悲男──!!
「強情ですね。身を任せれば楽なのに」
「っあ、ん、だ、だれがきみと……っ」
「森下さん、普段ちゃきちゃきしてるけど、喘ぎ声かわいいですね」
私の首筋を舌でなぞりながら、ふっと三木くんが笑った。
そのかかる吐息にさえ、私はぞくりと反応してしまう。
「森下さん、今すごいエロい顔してる」
キスの合間につぶやいて、三木くんが目を細める。
そう言うきみの顔の方がよっぽどエロいと思いますが!! なんだそのあふれ出る色気は!!
心の中で思っても、口に出すことなんてできずに。ただ私は、そのくちびるに翻弄されるだけ。
そうして私がキスに気を取られて抵抗しなくなった頃、ようやく彼がくちびるを離した。
いまだ至近距離で私を見下ろし、無防備なふとももを撫でながら彼が笑う。
「……その気になってきた?」
そのささやきで、もともと熱くなっていた頬にさらに熱が集まった。
無意識に浮かんでいた涙でにじむ視界のまま、それでも私は、目の前の人物を睨みつける。
「ッならない……!」
「ふぅん。そう」
三木くんがあっさりとつぶやき、また私の身体に這わせた手の動きを再開させた。
内もも、膝裏、腰。彼のちょっとごつごつしてる綺麗な手が皮膚をなぞるたび、びくびく身体が反応する。
時折わざと下着に指を引っかけるような動きをされて、心臓がはねた。
くそう、完全におちょくられてる……!
この猫かぶり、変態、無慈悲男──!!
「強情ですね。身を任せれば楽なのに」
「っあ、ん、だ、だれがきみと……っ」
「森下さん、普段ちゃきちゃきしてるけど、喘ぎ声かわいいですね」
私の首筋を舌でなぞりながら、ふっと三木くんが笑った。
そのかかる吐息にさえ、私はぞくりと反応してしまう。