あなたに出会えて....
私達が中に入ると大きくてゴツイ人と眉間に皺を寄せた男の人達がいた。
「「失礼します」」
中に入り正座をして前の2人をみると舞姫が息を呑むのがわかった。
どうしたのだろう?
するといきなりゴツイ人が口を開いた。
「君達の名前を教えてくれるかい?」
「名乗る時は自分から。そう子供の頃に教わらなかったのですか?」
私がズバッと言うと舞姫が顔を真っ青にし思いっ切り私の頭をひっぱたいた。
「あたっ!」
「琴音!口を慎め!この人は............」
琴音はそこまで言うと口を閉じた。
するとゴツイ人は困ったように笑い軽く謝罪を入れると自ら名乗った。
「いやーすまない。君の言っていることは正しい。私は壬生浪士組の局長、近藤勇だ。」
「え............」
私は耳を疑った。
だって目の前にはあの有名な新選組の局長がいるのだから。
「すっ、すいません!身分もわきまえずに偉そうな事を言ってしまいました!」
私は額を畳に押し付けるようにして謝罪をした。
「いや構わぬ。ほら歳、お前も名乗れ」
「チッ。副長の土方歳三。」
まじか。私はこの有名なお二方に小生意気な口を聞いたのか!
私は数分前の自分を呪った。
「あっ!申し遅れました!私は黒崎琴音です。」
「私は木村舞姫です。」