あなたに出会えて....
「総司ぃぃぃぃぃぃい!」
ガキンッ
床に倒れ込んだ総司に止めを刺そうとする吉田稔麿に私は無意識のうちに刀を向けていた。
「お前が相手をしてくれるの?」
「えぇそうよ。総司を殺そうとしたことを後悔させてやる!」
「ふんっ。望むところだ。」
ガキンッ ガキンッ ガキンッ
っ…速い!
いくら強くても所詮体力は女。
蒸し暑い中、何人もの人を斬っている琴音には吉田の攻撃を受け止めることで精一杯だった。
「留めだぁ!」
あぁ、もう殺られちゃう。
死を覚悟し、目を固く瞑る。
しかし。
「ギャァァァァァァア」
いつの間に回復したのか、総司の刀が吉田の体を貫いていた。
「だいじょ…ぶ…ですか?」
「うん。ありが…じゃなくて!総司大丈夫!?」
「あはは、大丈夫ですよ。暑さで目眩がしただけですから!」
「………そっか。もう!気をつけてよ!」
「あははは」
総司の嘘つき。