あなたに出会えて....






「何故だあ?新撰組内の情報を副長が知っていたらおかしいか?」



「…知っていいことと知っちゃいけないことがある」



「組で秘密事は禁止だ」



「私は絶対に間者にはならないから。平助を裏切ることなんてできないもの」



「なら、お前は平助がいなくなったらどうするんだあ?ここには戻れねえぞ」




「……平助がいなくなった時のことは心配しないで。私もいなくなるから」




そう言って舞姫はニッコリ笑った。



「ふざけんな!!!平助はそんなこと望まねえ!!!!!」



「だから?私は平助がいないと生きていけないの!私が生きようが死のうが歳三には関係ない!!!!」



スパンッ



「………チッ」



「土方さんも不器用だなあ」



「本当ね。不器用すぎるでしょ」




「総司…琴音……うるせえぞ…」




「心配なら心配って言えばいいじゃない」




「素直じゃないなあ…」



「お前等……十数えるまでにここから出て行け…」




「わあ、怖い。琴音行きましょう!」




「そうね」



スパンッ



「……ほっとけ…」



< 281 / 404 >

この作品をシェア

pagetop