あなたに出会えて....
〜琴音side〜
嘘…でしょ?
「舞姫ぃぃぃぃぃぃぃい!!!!」
平助が走り出し安心したのもつかの間。
走り出した平助を新撰組の隊士が追いかけ斬りつけようとした瞬間、平助の前に舞姫が飛び出して来た。
「……っ……!…舞姫ぃぃぃぃぃぃぃい!!!!」
新撰組も御陵衛士も驚きのあまり剣を動かす手が止まっていた。
私は目の前にいる敵を素早く切り捨て舞姫の元へ走った。
「舞姫っ!やだ…やだ……。なんてことしてるの……っ…」
「……ご…め……ね…」
舞姫は顔からお腹にかけてバックリ斬られていた。
あまり長くない。
誰もがそう思っただろう。
「ふっ……うぅ……わぁ……舞姫…っ……」
「こと……ね………ごめ…っ……ね……」
「うわぁ………いや…まい……」
何で……私は舞姫を守れなかったのだろう………。
なんで……
なんで………
あと少しだったのに……。
私のせいだ……。
私がちゃんと隊士達に伝えておけば……。
私のせい……。
舞姫……ごめんなさい………。