あなたに出会えて....
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「烝のところに…行こっか…」
「はい…」
襖の隙間から気配を消して近藤さんと土方の話を聞いていた2人だが重傷を負っている山崎にまだ会えていないことを思い出した。
「そう言えば新八と左之にも会ってないね 」
「あの2人なら寝ているんじゃないですか?」
「…疲れてるんだもんね……」
「…………………」
2人の間で重い沈黙が続いた。
スッ
「烝?起きてる?」
「…起きとるで……なんや、2人とも元気そう…やな…」
「ずっと寝てましたから元気なんて有り余ってますよ」
そう言って戯ける総司。
無理して笑っているのがバレバレだった。
「烝、これから江戸へ向かうって」
「そう…か……。江戸なんて…久しぶり…やな……」
「……っ…私達、烝の元気そうな顔を見れて安心しちゃった!じゃあ起きてると歳三に怒られるから戻るね!」
「なら……わいも…少し……寝るか…」
「「…っ!?」」
「アホっ。わいはまだ死なん!山崎烝ゆう男は殺しても…死なんやつや!そんな…青ざめんなや…っ…」
「ふ、ふふ…そうよね…!驚いて損したわ!」
「損言うなや!」
「ふふ、じゃあね」
「でわ…」