あなたに出会えて....
重み....
大阪力士乱闘事件から数週間が経った。
今日は一番組みと八番組の巡察だった。
私は運が良いのか、幕末に来てから一度も人を斬っていなかった。
「琴音、あそこに新しい甘味処が出来たんですよ!今度一緒に行きましょう!」
「えー!マジ?超嬉しいー!」
カサカサ
「....っ....総司!」
ざっと15人くらいかの気配がした。
流石組長と言うべきか総司は刀に手をかけている。
「そこにいるのは分かってます!大人しく出てきなさい!」
すると茂みや建物の間から現れた不逞浪士達に囲まれた。
「新選組め!覚悟っ!」
一人の男を筆頭に浪士達が一斉に襲いかかって来たのを確認すると新選組も抜刀した。
「死ねぇぇぇぇえ!」
一人の男が私に襲いかかって来た。
しかし攻撃が遅く、琴音はスッとよけ男の背後へ回り心臓目掛けて刀を突き刺した。
男はそのまま息絶えた。
「....っ....」
人を....殺した....。
私は....あの男の命を奪った....。
ワタシガコロシタ。
「....ね....こ....とね!........こ....ね....!」
誰か私を呼んでる........。
私はそのまま意識を手放した。