あなたに出会えて....




。*総司side*。


琴音がいない。

 
琴音が出掛けたのは昼で今は夜だ。



芹沢さんのところで寝てしまったのかと思い、僕は八木邸に向かったがお梅さんにはかなり前に帰ったと聞いた。



どこに行ったんだろう?



スパンッ



「ぐぉぅら!襖は静かに開けやがれっ!」



「土方さん琴音知りません?」



「................。」



僕は土方さんの肩が僅かに揺れたのを見逃さなかった。



「土方さん知ってるんですね?琴音はどこです?早く教えてくださいよ。」



「............あいつは蔵だ。」





は?今なんて言った?



「土方さん....冗談は俳句だけにしてくださいよ。」



「本当だ。あいつには明日の晩まで近づくな。」



「............が............ですか....?」



「あ?」



「琴音が何をしたんですか!?」



「芹沢暗殺の話を聞かれた。」



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